こんにちは、フィギュア買取研究所のこーりーです。
今回は、以前執筆した「初心者向け!台座を自作しちゃおう!」の記事の第二弾です!
前回は、比較的簡単な台座の作成方法を画像をふんだんに交えて紹介しましたが、今回は少し手間や作業工程が増えて、中級者向きの記事になります。
結論を先にお伝えしておきますと、
こんな感じの台座を自作していきます!
それでは、早速作成していきましょう!
【中級者向け】粘土細工を駆使して、中級以上レベルの台座を作っちゃおう!
前回の記事は、初心者がフィギュアの台座を極々簡単に準備、自作する方法について述べてきました。
ここまでの工作は、既存の素材をそのまま使ったり、組み合わせたり、せいぜい簡単な表面塗装をほどこす程度でした。
初心者としては、まあまあ見栄えのする台座の作成ではありました。
前回の初心者向け台座自作記事はこちらです!
↓ ↓ ↓
しかし、ですよ。
もう少し時間と手間をかけて、より中級者以上の台座を作ってみたくなりませんか?
ちょっとしたジオラマ風に背景的なものを自作して・・・
ということで、粘土を使ってわりと簡単に作れる造形台座の例をふたつご紹介します。
例としたのは、中級者としては非常に簡単なものになりますが、この粘土細工を応用すれば、もっと複雑な造形物や背景を作成することも可能となりますので是非参考にしてください!
一つ目の自作台座
ひとつ目は、粘土で円形の台座を自作し、粘土で作った桜の花をアレンジしたもの。
二つ目の自作台座
ふたつ目は、初心者向けの台座にも使用した木製台に粘土で作ったレンガ調の地面と鉢植えの植物を作成して接着したものです。
では、これから、このふたつの粘土細工による脱初心者台座の作成方法を以下に書いていきます。
今回使用する粘土素材
今回使用した粘土は、石紛粘土という種類のものです。
私が愛用しているのは、通販で購入できる「ニューファンド」という粘土です。
私は、この粘土を使って、台座だけでなく、フィギュアそのものも自作しています。
この粘土は、固まってからサンドペーパーなどで磨くと、表面がプラスチックのような仕上がりになり、プラカラーなどで塗装をほどこすことにより、プラモデル作品のような造形物を作ることが可能です。
極端な話、やる気と工夫さえあれば、あなたが作りたいものは、ほとんどこの粘土で作ることができます。
一つ目の円形台座の具体的な自作方法
この台座は、初心者向け台座でもモデルをしていただいたワンピース・ナミさんのパッケージデザインからイメージを拾って、粘土で円形の台座を作製したものです。
粘土の切り出しと成形
まず、石紛粘土を適当な分量、取り出します。
適量取り出した粘土をすりこぎのようなもので、平らに伸ばしていきます。
円形の平たい厚さ1センチ程度の台を作っていくイメージで大まかな形を作っていきます。
表面が荒れてきたら、水を指で少量付けてこすると粘土が溶けて表面がなだらかになってきます。
だいたい円形状になってきたら、100均で買ってきたプラスチックのカップを使って、綺麗な円形に切り取ることにします。
この場合、円柱状の物であれば、コップでも空き缶などでも大丈夫だと思います。
このように、粘土の上からカップを押し付けて、円形の型どりをします。
粘土の一番下まで完全にカップを押し付けたら、逆さまにして、カップのふちの部分をカッターナイフでなぞり切り、周りの余分な粘土を切り取ってしまいます。
そうすると、以下のように、カップの形に沿った円形の平台を切り取ることになります。
余分な粘土がカップのふちに残っているのがわかります。
まだ、表面にでこぼこやひび割れがあるので、水を使ってなるべく表面を綺麗に、また、台座のエッジの部分をなるべく鋭角的にふちどりしていきます。
台座上面はなるべく平らにしたいので、平らなもの、例えばスマホなど、で軽く押さえてならします。
円形の粘土への模様入れ
台座上面は、このままでもいいのですが、少し変化をつけたいので、直径がやや小さい紙コップを押し付けて、円形の模様を入れます。
以下のように、上面に円形の溝が付きました。
指に水をつけて、更にエッジを整えていきます。
更に、少量の粘土を取り、円形の溝の一部を埋めて、そこから内側に飾り溝を入れます。
粘土を乾かしてサンドペーパーで成形
更によく形を整えて、数日間乾かします。
時々上下を反転させて乾燥させるとよいでしょう。
下になっている面は乾きにくいため、そりが生じることがあります。
多少歪みが出ても、乾燥してから、サンドペーパー等で修正できるので大丈夫です。
粘土が完全に乾燥したら、平らな面に80番くらいの荒めのサンドペーパーを敷いて、台座下面を平らにならします。
その他の部分は、400番以上くらいのサンドペーパーで滑らかになるように磨きます。
溝の部分もたたんだサンドペーパーで均等になるように整えていきます。
桜の花びらの作成
次に、台座の上に散りばめる桜の花を粘土で作ってみます。
少し細かい作業になるので、面倒だと思われる場合は、100均等で桜の造花を買って来てのせてみるなどの方法を取るのもよいでしょう。
私の場合、どうしても自分で作りきらないと気が済まないたちなので、全部粘土で作ってみました。
まず、粘土を細かくちぎって桜の花びらと花弁を作り、それを組み立てていきます。
製作の参考としたのは、ネットで検索した桜の花の画像と、100均で購入した桜の造花です。
花びらの部分は、1枚ずつ平たく形を作り、カッター等で先端部分の切り込みを入れます。
次に、花弁の部分を細長く片方は鋭利に、片方は上方に向く部分で少し丸くします。
画像のように100均で購入した桜の造花を参考にしています。
この後の作業では、竹ひごを使います。
先端をカッターナイフでさらに鋭利に削ったり、
サンドペーパーで逆に先端を丸くして粘土に形をつけたりするのに使います。
次に、粘土を小さく丸くちぎり、桜の花の中心部分にします。
この丸い粘土の周りに花びらの先端部分を差し込んでいきます。
桜の花弁は通常5枚のようなので、5枚の花弁が均等になるように差し込みます。
花びらが小さくて、花びら同士の間隔が開いても特に問題はないと思います。
これを今回はふたつ作製しました。
次に、竹ひごの鋭い方の先端で花弁を差し込む穴を複数開けておきます。
こうしないと、花弁の接着が上手くできないと思います。
花びらを乾燥させる
このまま、しばらく放置して乾燥するのを待ちます。
台座の下地処理
その間に、台座にサーフェイサーによる下地処理を行います。
画像のプラモデル用サーフェイサーをサンドペーパーでキチンと表面処理した台座に吹きかけます。
サーフェイサーを吹くと表面の粗さがよくわかるので、その場合は再度サンドペーパーで磨いて表面を整え更にサーフェイサーを拭きます。
この工程は、何度か行って表面がプラスチックのようになるまで仕上げるのが理想です。
桜の花びらの下地処理
桜の花と花弁が乾燥したら、こちらにもサーフェイサーを塗りますが、部品が小さいので筆でひとつひとつ塗ります。
花は通常つやがないので、サンド―ペーパーをかける必要はありません。
サーフェイサーを一筆塗るだけで十分です。
サーフェイサーを紙コップなどに吹き込んで少し塗料をためて、これを筆で花の部品に塗ります。
台座の表面に散らすために予備の花びらを数枚用意したので、これにもサーフェイサーを塗ります。
花弁は小さくて塗りにくいのですが、大まかに濡ればOKです。
桜の花びらの塗装
次は、桜の花の塗装について解説します。
ネットで、本物の桜の画像を観察して色目を決めていきます。
花びらが薄いピンク、花の中央に星形の濃い赤ピンクの色があり、花弁は棒状の部分が黄色~黄緑色で、先端が赤ピンク色のようです。
着色のために、タミヤのエナメル系塗料を以下のように準備しました。
いずれも、できるだけつや消し塗料を選び、イエロー、レッド、グリーン、ホワイト、ピンクを使用しました。
状況に応じて溶剤も使いながら、ぼかし効果も使って本物の桜に雰囲気を近づけていきます。
しかし、さすがに本物と同じ色は出せないので、そこは、あなたの感覚で綺麗だなと思う色を作っていけば十分です。
花びらの塗装は、つや消しのホワイトとピンク(タミヤカラーにピンクのつや消しはないので、これだけつやありです。)を混ぜて作ります。
ホワイトを多めにして、薄いピンクにするのが良いと思います。
花びらに薄いピンクを細めの筆で塗っていきます。
1回ではむらができるので、乾いてから何度か重ね塗りします。
散っている花びらを表現するための花びら単体にも同様に薄いピンクを塗っていきます。
このように、桜の花を2つ、花びらを5つ塗りました。
桜の表面にピンクの塗料のつやが出てしまう場合、ラッカー系のつや消しクリアーを少し吹くと表面のつやが消えて落ち着きが出ます。
また、この上に中心部分の濃い赤ピンクを塗る際のコーティングにもなりますので、必ず吹いておきます。
花びらの中心に穴を開ける
当初、竹ひごの先で花弁部分の差し込み穴を開けましたが、更に細いピンバイスで深い穴を数個作ります。
桜の花の中心部分の赤ピンクの塗装を行います。
色はレッドとピンクです。
レッドはつや消しのものもありますが、この画像ではつやありレッドになっています。
あとで、つや消しクリアを吹くので、つやありでも問題ありません。
このように、中心部から放射状に赤ピンクを伸ばしていきます。
二つの色の境界がハッキリし過ぎていますが、あとでぼかしを入れるので問題ありません。
薄いピンクと赤ピンクの境界線をぼかしたいので、タミヤのエナメル溶剤を使って、ぼやっとした感じにします。
下の薄ピンクはラッカー系のつや消しクリアでコーティングしているので、エナメルの溶剤に溶けないので、薄いピンクも色がしっかり残ります。
このような感じに、自然に色がなじんでぼかしが効くようにします。
花弁の塗装
花弁は棒状の部分が黄色、先端部分が赤ピンクのようなので、それに近い色を筆で塗っていきます。
このように、少し面倒ですが、ひとつひとつ色をのせます。
あまり正確さは必要なく、雰囲気が出せればOKです。
花弁を花びらに接着させる
塗料が乾いたら、花弁を桜の花の中心部分の穴に瞬間接着剤などで固定していきます。
瞬間接着剤は、ホームセンターや100均などにあるゼリー状のものが扱いやすいと思います。
紙の上に、ゼリー状の瞬間接着剤を少し盛り付けます。
この瞬間接着剤の盛ったものに花弁の下の先端部分を刺し、少しだけ接着剤を付けます。
これを花の中心の穴にピンセットや指で軽く差し込み、瞬間接着剤が固まるのを待ちます。
この際、ゼリー状の瞬間接着剤はすぐには固まらないので、少し固まってきたところで、花弁の角度を調整して、真っすぐ上を向くのでなく、やや放射状に上に向かって広がるように調節します。
やや花弁が太くなってしまいましたが、台座にセットすると十分に雰囲気が出ます。
この辺は、あまり細かい部分は気にせず、雰囲気を大事にすることが重要です。
台座の塗装
次に、台座本体の塗装を行います。
粘土で作った台座をサンドペーパーで磨いて、表面をなるべく綺麗にしておきます。
ナミのフィギュアのパッケージは背景が深い紺色なので、台座の色は濃い紺色にしたいと思います。
その際、下地が白すぎると色目が浅くなる可能性があります。
そこで、タミヤカラーのブラックをスプレー塗装して、下地を黒くしておきます。
ギラっと、黒光りさせるような感じにします。
黒のカラーを塗布したらよく乾かします。
黒が乾いたら、その上にエナメル系の紺色を筆塗りします。
台座の調色
ナミのパッケージの色を参考にしてみます。
濃い紺色をタミヤのエナメル系の塗料を使って作ります。
色目は、パッケージの背景をもとに、あなたの好みで決めていけば良いと思います。
塗料がどろどろと濃くなり過ぎたら、少量のタミヤのエナメル系溶剤を使って薄めます。
薄めすぎるとうまく色がのらないので注意が必要です。
塗料の濃さの感じは、とろっ、しゃびっとした感じです。
濃すぎずシャビシャビになり過ぎずという感じです。
この感覚は、自分である程度塗ってみてつかんでください。
台座へ筆塗りで色を付ける
混ぜ合わせて、好みの色を大き目の平筆で塗りつけていきます。
下地の黒はラッカー系で、この色はエナメル系なので、下地の黒色が溶け出すことはありません(十分に黒が乾燥していることが重要です)。
ただ、下地に黒が効いているので、それが透けて、全体に黒っぽく引き締まった感じになると思います。
筆のむらが気になる場合は、同系統のスプレー缶を探してきて、それを吹き付けると均等に色が乗ります。
今回は、筆塗りで仕上げてしまいました。
この紺色の台座の上に桜の花をあしらう予定なので、あまり塗りむらは気にしなくてもいいかもしれません。
紺色を全体に均等に塗った後は、ラッカー系のつや消しクリアを吹き付けて表面を落ち着かせます。
同時に表面の塗りむらも目立たなくなります。
台座へ桜の花びらを接着
木工用ボンドを用意します。
これを使用して、台座に桜の花を接着します。
木工用ボンドは最近は、以前より乾くのが非常に早くなり、接着力も強力で重宝します。
また、瞬間接着剤のように、すぐにくっついてしまうこともなく、多少の移動や角度の調整の時間も十分にあります。
また、水性なので、固まってしまっても、水で溶かして剥がすことも可能で、大変便利です。
木工用ボンドを桜の花の裏に少量付けて、台座に接着していきます。
木工用ボンドは、乾燥すると透明に近くなるので、多少はみ出してもいいのですが、なるべくはみ出しが見えないように台座にのせていきます。
ナミを立たせる位置を考慮しながら、桜の花と花びらを配置していきます。
フィギュアを設置して完成
花びらについては、風で流れるような動きを出します。
パッケージ写真をイメージしながらナミを台座に立たせて、この写真のような作品に仕上げることができます。
初心者編で作製した台座でも十分にカッコいいのですが、このように、パッケージ画像のイメージを反映させて台座をフル自作すると、よりフィギュアの魅力を引き出すことができます。
二つ目のレンガ調の地面の具体的な自作方法
お次は、同様に石紛粘土を使用したレンガ調の地面を自作して、木製台に張り付ける台座の作成について、解説したいと思います。
イメージしたのは、下の画像のような地面です。
今回作製したレンガ地面風の台座は、以下の画像のような台座です。
ごく簡単なものですが、レンガ調の地面に鉢植えの植物を添えて街製角風を出してみました。
レンガ地面の下の台は初心者編でも紹介した木製台にオイルステインを塗ったものです。
粘土の加工
以下のように、オイルステインを塗った木製台と石紛粘土を用意します。
粘土を適量とり、すりこぎなどで薄く伸ばしていきます。
木製の台よりやや大き目の薄い粘土ぺらを作ります。
厚さは2mmから3mm程度でいいと思います。
そこは、あなたの好みです。
厚目が良いと思えば、5mm程度でも重厚感が出ていいと思います。
この薄く伸ばした粘土を、木製台よりやや小さめに正方形にカッターナイフで切り取ります。
この正方形の薄い粘土が固まる前に、マジックで約1センチ程度の間隔で印をつけます。
これは、大まかな目安でいいのですが、1センチに満たない部分は切り取ってしまってもよいかと思います。
私の場合は、各辺が8センチほどになるようにカットしました。
この印に沿って竹ひごなどを使って、レンガ調の溝を掘っていきます。
レンガは通常、互い違いに並べるので、下の画像のような線引きになります。
周辺がややぼこぼこしてくるので、おおまかに形を整えます。
固まってから、サンドペーパーをかけたり、ひび割れを入れたりするので、それ程直線的でなくてもよしとします。
この状態で乾燥させるのですが、裏表をひっくり返したり、時々、反りを直したりして、なるべく平らな状態を維持するようにしてください。
あまり反りが強く出るときは、一度水をかけて全体を柔らかくして、再度平らにすることもできます。
なるべく平らになるように乾燥させて、木製台にのせた状態が以下の画像になります。
多少でこぼこがあっても、それは味わいになります。
鉢植えの作成
粘土を少量取って、鉢植えの鉢を作ってみます。
大きさや形はお好みで作ればOKです。
マジックペンの先などで鉢植えの上部のくぼみを入れます。
鉢には通常土が詰まっていますので、くぼみは少しあればよいです。
粘土を細く伸ばして、鉢の上部の円形の張り出し部分を付けてみます。
実物の鉢をよく観察して、それらしく指で形を作ります。
地面に鉢をのせると、このような感じになります。
もう少し大き目に作っても全く問題ありません。大き目に作ったほうが、その後の作業が楽になります。
この例は、鉢が少し小さくなり過ぎた感があります。
そのため、その後の、鉢植え植物の作製作業がものすごく細かくなってしまいました(;^_^A
鉢植えの中の葉と枝の作成
次にこの鉢に植えこんでいく植物の葉っぱと枝を粘土で作ります。
どのような植物にするかは、あなたの好みのもので良いです。
この例のように葉っぱと枝だけでもいいです。
花を作りたければ、もう少し大き目の鉢を想定して、花の鉢植えを作ってみるのもよいと思います。
この例では、葉っぱが長さ4mm程度、枝の太さが1mm程度、長さが2cm程度で作りました。
やはり、この鉢の大きさだと、植物もかなり小さくなってしまいました(泣)。
サーフェイサーをプラカラー用の容器に吹き付けて少し溜め、その中に葉っぱと枝を入れてサーフェイサーに浸します。
これらを容器から取り出すと、サーフェイサーを吹き付けたのと同じ状態になります。
鉢植えの中の葉と枝の塗装
グリーンとイエローのカラーなどを使って葉っぱの色を作り、プラカラー用の容器に溜めます。
あまりドロドロになるようなら、エナメル系薄め液を使って適度なトロ・シャビ加減に調整します。
この薄グリーンのカラーに葉っぱをまとめて入れて、
表裏によく塗料が付くように竹串などで混ぜます。
枝部分は、ブラウンにブラックを混ぜたようなカラーにつけ込みます。
鉢は赤っぽいブラウンを筆で塗ります。
鉢の中の土の部分は、もう少し黒目のブラウンで塗っておきます。
枝の組み立て
粘土を親指の先ほど取り、枝を組み立てるための台にします。
中心となる大枝を3本ほど、粘土の台に刺し、ここから枝分かれする小枝は瞬間接着剤の付きをよくするために、斜めにカッターナイフで半分程度にカットします。
ゼリー状の瞬間接着剤を紙の上に盛り、小枝の斜めにカットした部分に接着剤を少量付けて、中心となる枝に斜めに取り付けます。
このように、ランダムに小枝を貼り付けます。小枝を張り付けた部分は、粘土の白い色が出てしまうので、再度、濃いブラウン系のカラーを塗っておきます。
この枝に葉っぱを付けていくのですが、楕円形の葉っぱのままだと瞬間接着剤で接着するのが難しいので、接着部分に少し三角型に切れ込みを入れます。
この切れ込み部分に瞬間接着剤をつけて、枝に差し込むように付けると、くっつきやすくなります。
鉢植えの中に枝を差し込む
鉢の中の土の部分にピンバイスなどで三つ穴を開けて、枝を差し込みます。
三本の枝をやや上方に開くようにして固定して、全体のバランスを整えて鉢植えらしくします。
レンガの地面の塗装
次に、レンガ風の地面の塗装を行います。
塗り分ける色は、クリーム風の色と、赤茶色風の色の2色を使います。
イエロー、ブラウン、ホワイトなどを混ぜ合わせて、クリーム色っぽい色を作ります。
エナメル系溶剤で適度なトロ・シャビ感を出します。
次に、赤茶色系の色をブラウン、イエロー、レッドなどを混ぜ合わせて作ります。
クリーム色を塗りました。
実際のレンガの地面は必ずしも規則正しく色が配列されていないので、それらしく見える配列に塗り分ければ十分です。
同じ色がたまに並んでいても問題ありません。
この上からラッカー系のつや消しクリアを吹いておくと、この後に塗るエナメル系塗料にクリーム色が溶けださないので便利です。
また、これを吹いておかないと赤茶色を塗った時に境目の部分で下の色が溶けて、その部分が意図しない色になってしまいます。
地面の側面部分のレンガの境目も、カッターナイフなどで溝を入れます。
このように、側面部分も表面の延長として色を塗っていきます。
赤茶色系の色をのせていきます。
できれば、それぞれのレンガごとに多少色調を変えたり、レンガ単体のふちの部分を少し暗めの色にしたりして、変化をつけると良いです。
この辺まで塗れたら、再度ラッカー系つや消しクリアを吹いて色を確定しておきます。
次にレンガとレンガの間の溝の汚れ部分を溶剤で薄めた黒っぽい色でより溝らしくします。
この際のブラックには多少ホワイトを加えてグレーっぽくしてもよいです。
これをエナメル系溶剤でかなり薄めてシャビシャビにします。こうすると、筆で溝の一か所に薄めのブラックを落とすと、溝に沿って塗料が走っていきます。
このような感じに溝がシャープになっていきます。
はみ出したブラックは、エナメル系の溶剤で拭き取ります。
今回は、少し厚みが足りなかったので、粘土を底の部分に薄く張って厚くしました。
溝を掘り足して、同様に塗料を塗ります。
レンガのひび割れを作成
このままでもいいのですが、少し地面に変化をつけるために、部分的にレンガが欠けた部分やひび割れを彫刻刀などを使って入れてみました。
ひび割れやレンガの欠けた部分の色を同様に塗り込んで、全体的にやや汚れた感じにすると良いかと思います。
瞬間接着剤などを使って、板台とレンガ地面及び鉢植えを接着します。
鉢植えは、フィギュアの立ち位置を考えて、邪魔にならない箇所に添えるような感じになります。
台座に乗せるフィギュアのダボを取る
この台座では、五等分の花嫁の中野五月さんに立ってもらいます。
このフィギュアは走っているようなポーズをとっていて自立できませんので、五月さんの足の裏に針金をさして、台座に穴を開け固定したと思います。
この五月さんのフィギュアにはもともと台座が付属していて、足の裏に固定用のパーツがすでに接着してあります。
このままでも十分に可愛いのですが、せっかくですので、今回自作したレンガ調の台座の上を走ってもらいます。
この足の裏のパーツは不要なので、ニッパーなどでこじ開けて外します。
パーツを外すと、このように靴の裏は空洞になっています。
ここを粘土で埋めて靴底を作ります。
粘土が乾いてから、このような直径1ミリ程度の針金を短く切って、靴の裏に穴を開けてさして固定します。
靴の裏は黒のカラーで塗っておきます。
こちらの記事では、アクリル棒のダボを作成方法をたくさんの画像付きで紹介してますので、ぜひ読んでみてください!
フィギュアの帽子を作成
これは私の個人的趣味なので、必ずしもやらなくていいのですが、やや後頭部のボリュームが少ないように感じましたので、後頭部にひっかかるような帽子をかなり適当に作ってみました。
このような感じで、頭部の前後の厚さを増し増ししました。
五月さんは、頭部のつむじ付近に跳ね上がった髪の束があるので、それより後ろ側に帽子を持ってきました。
後頭部に引っかかっているような感じです。
あくまで個人的趣向で作ってみました。
台座にフィギュアを固定する
ここから、レンガ調の台座に五月さんを固定していきます。
まず、鉢植えなどの位置を考慮しながら、足裏のピンをさす箇所を決めます。
台座にキリなどでさし込み用の穴を開けます。
足裏のピンがかなり長いので穴の深さを深めにします。
多少穴が大きくなっても靴で隠れるので、問題ありません。
この穴に五月さんの足裏のピンをさして台座の上に立たせます。
瞬間接着剤等で接着してもよいですし、ピンをさすだけでもバランスを取ることが可能です。
完成
このような形で片足立ちの状態をキープすることができました。
これで、「五等分の花嫁」五月さんのレンガ調自作台座へのセット完了です。
以上で、中級者向けの台座の自作方法について説明させて頂きました。
この2つの台座はあくまで例に過ぎませんので、説明させて頂いた全土細工であなたの理想のフィギュア用の台座を自作してみてください。
自作した台座にフィギュアを立たせてみると一層愛着が沸いてきますよ!
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